脂漏性皮膚炎でやってはいけない洗髪|正しいシャンプーの手順

この記事の監修者

久保木彰一

久保木彰一

ワイズ製薬株式会社  薬剤師

昭和薬科大学薬学部薬学科卒業 。北京中医薬大学日本校卒業。薬剤師資格だけでなく国際中医薬膳師・調理師免許も保有。大手ドラッグストアーに勤務後、調剤薬局に勤務、神奈川県鎌倉市薬剤師会に所属し、在宅医療を中心に地域包括ケアの一員として活躍。その後、現職のワイズ製薬で化粧品及び健康食品の商品企画開発に従事。お客様の痛い・苦しいを取り除くために日々奮闘中です。プライベートでは二児の父で、育メンを目指しています。

セルフケア2026.05.16 公開 / 2026.07.01 更新
この記事の結論
脂漏性皮膚炎の洗髪は「ぬるめのお湯・予洗い・やさしく洗う・しっかり乾かす」が基本。熱いお湯やゴシゴシ洗い、生乾き、シャンプーブラシは悪化を招きやすいNG習慣です。

この記事の結論

  • 脂漏性皮膚炎の洗髪はぬるめのお湯・予洗い・やさしく洗う・しっかり乾かすが基本だとされています。
  • 熱いお湯やゴシゴシ洗い、生乾き、シャンプーブラシは悪化を招きやすいNG習慣だと考えられています。
  • 石油系界面活性剤を多く含む製品はなるべく避けたい成分の一つと考えられています。

こんな人に

  • 正しいシャンプーの手順を知りたい方
  • 良かれと思った洗い方が逆効果になっていないか不安な方
  • お湯の温度や乾かし方など具体的なポイントを確認したい方
  • 避けるべき成分や道具を知りたい方

脂漏性皮膚炎で洗髪が重要な理由

この章の要点

シャンプーとヘアケアは症状を左右する大きなポイントとされ、洗い方を間違えると改善が遠ざかり、正しく続けられればフケなどの軽減が期待できると考えられています。

シャンプーとヘアケアは、脂漏性皮膚炎の症状を左右する大きなポイントとされています。洗い方を間違えると改善が遠ざかり、逆に正しく続けられれば、フケなどの軽減が期待できると考えられています。まずは「正しい洗い方」を知ることが第一歩です。

正しい洗い方 5ステップ

この章の要点

ぬるめのお湯(36〜40℃)にする、予洗いをする、ゴシゴシ洗わずやさしく洗う、しっかり乾かす、湯船にも浸かってしっかり洗うという5ステップが基本だとされています。

① ぬるめのお湯(36〜40℃)にする

皮膚のバリア機能が回復しやすいとされる温度は36〜40℃です。熱いお湯は刺激となり、乾燥や皮脂の過剰分泌につながりやすいため、ぬるめに設定します。

② 予洗いをする

シャンプーをつける前に、お湯だけで頭皮と髪を洗い流します。これだけで汚れや皮脂、フケの多くが落ち、泡立ちと洗浄効果も高まります。整髪料を使っている日は特に大切です。

③ ゴシゴシ洗わず、やさしく洗う

力を抜いて、マッサージするようにやさしく洗います。「ゴシゴシとした刺激」は脂漏性皮膚炎の大敵で、改善を遅らせる一因になりがちです。フケは無理に落とそうとしなくても、きちんと洗えば自然に落ちていきます。

④ しっかり乾かす

生乾きは雑菌の繁殖やタンパク質の流出、抜け毛の原因になりやすいため、最後までしっかり乾かします。ただし熱の当てすぎも避け、ドライヤーは頭皮から20cmほど離して使いましょう。

⑤ しっかり洗う(湯船にも浸かる)

やさしく、でも洗い残しがないように。シャワーだけで済ませず、湯船に浸かって皮脂や汚れ、ストレスもリセットするイメージを持つとよいでしょう。

やってはいけないNG洗髪

この章の要点

熱いお湯で洗う、ゴシゴシこする、生乾きのまま放置する、シャンプーブラシを使う、フケを無理にかき出すといった習慣は避けたいとされています。

  • 熱いお湯で洗う(乾燥・皮脂過剰の原因)
  • ゴシゴシ強くこする(頭皮を傷つける)
  • 生乾きのまま放置する(雑菌・抜け毛)
  • シャンプーブラシを使う(力加減が難しく頭皮を傷つけやすいため、基本的に非推奨)
  • フケを無理にかき出す

避けたい成分:石油系界面活性剤

この章の要点

石油系界面活性剤はタンパク質を変質させる作用があり、カビの成長を促進しうる可能性も示唆されているため、マラセチア真菌を背景とする脂漏性皮膚炎ではなるべく避けたい成分と考えられています。

界面活性剤は「水と油をなじませる」性質をもつ成分です。タンパク質を変質させる作用があり、頭皮のバリア機能に影響する可能性が指摘されています。さらに大阪府立公衆衛生研究所のレポートでは「カビの成長を促進しうる」可能性も示唆されています。脂漏性皮膚炎の背景にあるマラセチア真菌はカビの一種のため、石油系界面活性剤を多く含む製品は、なるべく避けたい成分のひとつと考えられます。

正しい洗髪 vs やってはいけない洗髪

この章の要点

お湯は36〜40℃のぬるめ、洗い方はやさしくマッサージ、乾かし方はしっかり乾かす、道具は手のひら・指の腹を使うことが望ましいとされています。

項目 ○ 正しい × NG
お湯 36〜40℃のぬるめ 熱いお湯
洗い方 やさしくマッサージ ゴシゴシこする
乾かし方 しっかり乾かす(20cm) 生乾き・熱の当てすぎ
道具 手のひら・指の腹 シャンプーブラシ
薬剤師・久保木彰一のひとこと
“ゴシゴシ洗えば清潔になって治る”は、脂漏性皮膚炎では逆効果になりがちです。やさしく洗ってしっかり乾かす——この地味な習慣の積み重ねが、いちばんの近道だと感じています。

あわせて読みたい:脂漏性皮膚炎にシャンプーはどう選ぶ?正しい選び方と使い方

よくある質問

Q. お湯の温度は何度がよいですか?

A. 皮膚のバリア機能が回復しやすい36〜40℃のぬるめが目安です。熱いお湯は刺激となり、乾燥や皮脂の過剰分泌につながりやすく悪化要因になり得ると考えられています。ぬるめに設定することをおすすめします。

Q. 毎日洗ってよいですか?

A. 清潔は大切ですが、洗いすぎは皮脂過剰や頭皮の傷の原因になることがあります。やさしく1日1回を目安に、頭皮の状態を見ながら調整しましょう。ゴシゴシ洗わず、やさしく洗うことを心がけてください。

Q. シャンプーブラシは使ってよいですか?

A. シャンプーブラシは力加減が難しく頭皮を傷つけやすいため、症状があるときは基本的に控えるのが無難だと考えられています。手のひらや指の腹を使い、やさしく洗うことをおすすめします。

Q. 予洗いは本当に必要ですか?

A. 予洗いは汚れや皮脂・フケの多くを落とし、泡立ちと洗浄効果を高めるとされています。シャンプーをつける前にお湯だけで頭皮と髪を洗い流すだけで効果が期待でき、特に整髪料を使った日は重要です。

Q. 濡れたまま寝てもいいですか?

A. 生乾きは雑菌の繁殖やタンパク質の流出、抜け毛の原因になりやすいため、就寝前にしっかり乾かすことをおすすめします。ただし熱の当てすぎも避け、ドライヤーは頭皮から20cmほど離して使いましょう。

Q. ノンシリコンや無添加なら安心ですか?

A. 表示だけで安全性を断定するのは難しいとされています。刺激になりうる成分を避けつつ、頭皮の反応を見ながら選ぶことが大切です。合わないと感じたときや症状が続くときは、皮膚科で相談してください。

Q. 石油系界面活性剤はなぜ避けたほうがよいのですか?

A. 石油系界面活性剤はタンパク質を変質させる作用があり、頭皮のバリア機能に影響する可能性が指摘されています。また、ある研究機関のレポートではカビの成長を促進しうる可能性も示唆されており、マラセチア真菌を背景とする脂漏性皮膚炎ではなるべく避けたい成分と考えられています。

Q. 正しい洗い方の手順を教えてください。

A. ぬるめのお湯(36〜40℃)にする、予洗いをする、ゴシゴシ洗わずやさしく洗う、しっかり乾かす、湯船にも浸かってしっかり洗う、という5ステップが基本だとされています。フケは無理に落とそうとしなくても、きちんと洗えば自然に落ちていくと考えられています。

あなたの症状、セルフチェックしてみませんか?

YouTube番組連動企画
日本人が陥る誤ケアとは?

あなたのケア、合ってる?

12,183人調査で判明 — 自己判断ケアの91.6%が悪化を経験

無料セルフチェックを受ける

6問・約1分|登録不要