脂漏性皮膚炎でやってはいけない洗髪|正しいシャンプーの手順

この記事の監修者

久保木彰一

久保木彰一

ワイズ製薬株式会社  薬剤師

昭和薬科大学薬学部薬学科卒業 。北京中医薬大学日本校卒業。薬剤師資格だけでなく国際中医薬膳師・調理師免許も保有。大手ドラッグストアーに勤務後、調剤薬局に勤務、神奈川県鎌倉市薬剤師会に所属し、在宅医療を中心に地域包括ケアの一員として活躍。その後、現職のワイズ製薬で化粧品及び健康食品の商品企画開発に従事。お客様の痛い・苦しいを取り除くために日々奮闘中です。プライベートでは二児の父で、育メンを目指しています。

この記事の結論
脂漏性皮膚炎の洗髪は「ぬるめのお湯・予洗い・やさしく洗う・しっかり乾かす」が基本。熱いお湯やゴシゴシ洗い、生乾き、シャンプーブラシは悪化を招きやすいNG習慣です。

脂漏性皮膚炎で洗髪が重要な理由

シャンプーとヘアケアは、脂漏性皮膚炎の症状を左右する大きなポイントとされています。洗い方を間違えると改善が遠ざかり、逆に正しく続けられれば、フケなどの軽減が期待できると考えられています。まずは「正しい洗い方」を知ることが第一歩です。

正しい洗い方 5ステップ

① ぬるめのお湯(36〜40℃)にする

皮膚のバリア機能が回復しやすいとされる温度は36〜40℃です。熱いお湯は刺激となり、乾燥や皮脂の過剰分泌につながりやすいため、ぬるめに設定します。

② 予洗いをする

シャンプーをつける前に、お湯だけで頭皮と髪を洗い流します。これだけで汚れや皮脂、フケの多くが落ち、泡立ちと洗浄効果も高まります。整髪料を使っている日は特に大切です。

③ ゴシゴシ洗わず、やさしく洗う

力を抜いて、マッサージするようにやさしく洗います。「ゴシゴシとした刺激」は脂漏性皮膚炎の大敵で、改善を遅らせる一因になりがちです。フケは無理に落とそうとしなくても、きちんと洗えば自然に落ちていきます。

④ しっかり乾かす

生乾きは雑菌の繁殖やタンパク質の流出、抜け毛の原因になりやすいため、最後までしっかり乾かします。ただし熱の当てすぎも避け、ドライヤーは頭皮から20cmほど離して使いましょう。

⑤ しっかり洗う(湯船にも浸かる)

やさしく、でも洗い残しがないように。シャワーだけで済ませず、湯船に浸かって皮脂や汚れ、ストレスもリセットするイメージを持つとよいでしょう。

やってはいけないNG洗髪

  • 熱いお湯で洗う(乾燥・皮脂過剰の原因)
  • ゴシゴシ強くこする(頭皮を傷つける)
  • 生乾きのまま放置する(雑菌・抜け毛)
  • シャンプーブラシを使う(力加減が難しく頭皮を傷つけやすいため、基本的に非推奨)
  • フケを無理にかき出す

避けたい成分:石油系界面活性剤

界面活性剤は「水と油をなじませる」性質をもつ成分です。タンパク質を変質させる作用があり、頭皮のバリア機能に影響する可能性が指摘されています。さらに大阪府立公衆衛生研究所のレポートでは「カビの成長を促進しうる」可能性も示唆されています。脂漏性皮膚炎の背景にあるマラセチア真菌はカビの一種のため、石油系界面活性剤を多く含む製品は、なるべく避けたい成分のひとつと考えられます。

正しい洗髪 vs やってはいけない洗髪

項目 ○ 正しい × NG
お湯 36〜40℃のぬるめ 熱いお湯
洗い方 やさしくマッサージ ゴシゴシこする
乾かし方 しっかり乾かす(20cm) 生乾き・熱の当てすぎ
道具 手のひら・指の腹 シャンプーブラシ
薬剤師・久保木彰一のひとこと
“ゴシゴシ洗えば清潔になって治る”は、脂漏性皮膚炎では逆効果になりがちです。やさしく洗ってしっかり乾かす——この地味な習慣の積み重ねが、いちばんの近道だと感じています。

よくある質問

お湯の温度は何度がよいですか?

皮膚のバリア機能が回復しやすい36〜40℃のぬるめが目安です。熱いお湯は刺激となり悪化要因になり得ます。

毎日洗ってよいですか?

清潔は大切ですが洗いすぎは皮脂過剰や頭皮の傷の原因に。やさしく1日1回を目安に調整しましょう。

シャンプーブラシは使ってよいですか?

頭皮を傷つけやすいため、症状があるときは基本的に控えるのが無難です。

予洗いは本当に必要ですか?

予洗いは汚れや皮脂・フケの多くを落とし、泡立ちと洗浄効果を高めるとされています。特に整髪料を使った日は重要です。

濡れたまま寝てもいいですか?

生乾きは雑菌の繁殖や抜け毛の原因になりやすいため、就寝前にしっかり乾かすことをおすすめします。

ノンシリコンや無添加なら安心ですか?

表示だけで安全性を断定するのは難しいとされています。刺激になりうる成分を避けつつ頭皮の反応を見て選びましょう。

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本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、診断・治療に代わるものではありません。症状が続く・強い場合や不安があるときは、自己判断せず皮膚科などの医療機関にご相談ください。


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