生理と脂漏性皮膚炎の関係性

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この記事の監修者

祖父江千紗

祖父江千紗

いりなか駅前皮フ科ビューティークリニック 院長

三重大学卒業。数か所の美容クリニックにて経験を積み、地元名古屋で開業。 いりなか駅前皮フ科ビューティークリニックの院内ブログを自ら更新し続け、 人気ブログとなり遠方から患者さまが来られるように。最近では記事監修も手掛けている。

生理のメカニズムを
おさらい

生理のメカニズムをおさらい

女性の人生には、思春期・性成熟期・更年期・老年期という4つの段階があります。多くの女性は50歳前後で月経が止まります。更年期とは、この閉経を中心とした前後10年間(45〜55歳頃)のことを指します。
この時期になると、卵巣の働きが徐々に弱まり、女性ホルモンの働きが急に減少します。そのため、ホルモンバランスが乱れて、さまざまな不調を感じる人がいます。

先生

女性ホルモンが低下すると、肩こり・疲労感・頭痛・腰痛・皮膚がかゆいなど、本当に悩んでいる人が多いですよね。

生理と脂漏性皮膚炎の関係性

生理と脂漏性皮膚炎の
関係性

生理周期とホルモンバランス

月経周期では、エストロゲンとプロゲステロンのホルモンバランスが大きく変動します。
脂漏性皮膚炎は特に生理前(排卵〜黄体期)に悪化しやすく、これはプロゲステロンの増加により皮脂分泌が活発になるためです。一方、エストロゲンは皮脂分泌を抑制し、肌にうるおいを与える重要な役割を持ちます。
月経後の卵胞期はエストロゲン分泌が増加するため、肌状態が改善しやすい時期です。生理前はエストロゲンの減少によりバリア機能が低下し、赤みやかゆみなどの症状が悪化しやすいため、特に丁寧なスキンケアが必要です。

黄体ホルモン

ホルモンの影響

ホルモンバランスは脂漏性皮膚炎の症状に大きく影響します。皮脂の分泌が多い黄体期(排卵から次の生理までの期間)に悪化しやすいという特徴があります。これは、この時期に黄体ホルモン(プロゲステロン)の量が増えるためです。その結果、肌が脂っぽくなり、毛穴が詰まりやすくなります。この過剰な皮脂は、脂漏性皮膚炎の原因となるマラセチア菌が繁殖するのに適した環境を作り出し、炎症を引き起こします。そのため、多くの人は生理前に症状が悪化する傾向が見られます。
脂漏性皮膚炎は、脂腺が集中している部位に繰り返し症状が現れるのが特徴です。具体的には、鼻のわき、眉間、耳、そして頭皮(特に生え際)などが挙げられます。また、妊娠や更年期など、ホルモンバランスが大きく変化する時期にも注意が必要です。

月経前症候群(PMS)

PMSの影響

女性の体内では、エストロゲンとプロゲステロンという2種類のホルモンが毎月変動し、月経周期を作り出しています。特に生理前(黄体期)はプロゲステロンが増加します。このホルモンには皮脂分泌を促す作用があるため、生理前は肌が脂っぽくなりやすい時期です。脂漏性皮膚炎は皮脂の多い頭皮や顔などに起こる炎症性疾患で、赤み・かゆみ・フケなどの症状が現れます。生理前は皮脂増加によって脂漏性皮膚炎が悪化しやすく、さらにPMS(月経前症候群)によるストレスも症状を悪化させることがあります。気になる症状がある場合は専門医に相談しましょう。

イライラ

ストレスの影響

イライラや不安を感じると、体内では自律神経が乱れてホルモンバランスが崩れ、皮脂腺が過剰に活性化します。特に生理前のPMSでイライラが強まる時期は、すでに女性ホルモンの変動で皮脂分泌が増えている状態に、さらにストレスによる皮脂増加が加わるため、脂漏性皮膚炎が著しく悪化しやすくなります。イライラが続くと顔や頭皮を掻くなどの刺激を無意識で与えていることもあり、赤み、かゆみ、フケが増え、症状が長引く原因になるため、リラックス法を取り入れるなど、心の安定を保つケアも皮膚炎改善には重要です。

生理の女性が
脂漏性皮膚炎で悩むこと

生理の女性が脂漏性皮膚炎で悩むこと

質問

私は20代後半の女性なのですが、最近抜け毛がひどくて髪が薄くなってきているのがとても心配です。頭皮を見ると赤みがあって、皮膚科で脂漏性皮膚炎と診断されました。先生から処方された塗り薬を使っているのですが、なかなか良くならないんです……。
実は私、昔から生理不順で、今はピルを飲んで調整しているんですけど、これって関係あるでしょうか?もしかして、私は女性ホルモンが少ないのかなと思ったりしています。この症状と脂漏性皮膚炎、そして生理不順って何か関連があるのでしょうか?

先生

改善が見られないと不安になりますね。質問いただいている生理不順、抜け毛・薄毛、脂漏性皮膚炎には深い関連性があります。共通しているのは、女性ホルモンバランスの乱れが原因となっている可能性が高いことですね。
特にエストロゲンは髪の成長を促進する働きがあり、その分泌低下により抜け毛が増加します。また脂漏性皮膚炎もホルモンバランスの変化が一因で、進行すると脱毛を引き起こすことがあります。対策としてはストレス管理、バランスの良い食事摂取、体を温める工夫、規則正しい生活と十分な睡眠を心がけることが大切です。また頭皮にアプローチする方法として、脂漏性皮膚炎用のシャンプーに変えることも検討してみてください。特に抗菌・抗真菌作用があり、抗炎症作用も含むシャンプーがおすすめです!

質問

脂漏性皮膚炎って、永久的に完治させる方法はないんでしょうか?今まで色々な薬を試してきたんですが、なかなか良くならなくて……。ニゾラールという薬も使ってみたんですけど、調べてみたら「耐性菌ができるから長期使用はよくない」って書いてあって、不安になっています。他に効果的な治療法はないんでしょうか?例えば、美容クリニックで受けられるようなレーザー治療とか、何か画期的な方法とか……。顔の目立つところなので、仕事でも人と会うたびに気になって仕方ないんです。毎日鏡を見るたびに落ち込んでしまって、本当に辛いです。どなたか良い解決法を知っていたら教えてください。

先生

脂漏性皮膚炎は完治が難しいとされる疾患ですが、適切なコントロールで症状のない状態を維持することは可能です。質問者様の場合、ピルによるホルモン調整中とのことですので、まずは婦人科の先生に現在の肌状態を相談し、ピルの種類が合っているか確認することをおすすめします。また、皮膚科でもピル服用中であることを伝え、連携したアプローチをとるのが近道です。
レーザー治療なども選択肢にはありますが、まずは基本の「抗真菌薬(ニゾラール等)」と「正しいスキンケア(低刺激・抗炎症)」の継続が最も重要です。耐性菌については医師の指示通りに使用すれば過度に心配しすぎる必要はありません。日常生活ではストレスを溜めず、十分な睡眠をとることで内側からバランスを整えていきましょう。

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