脂漏性皮膚炎の洗顔は「ぬるめのお湯・たっぷりの泡でやさしく・洗いすぎない・しっかりすすぐ・洗顔後すぐ保湿」が基本です。ゴシゴシこする、熱いお湯、油分の多い洗顔料は避けたいNGです。
脂漏性皮膚炎の顔と洗顔の関係
脂漏性皮膚炎は、皮脂の分泌が多い部位に起こりやすい皮膚炎です。顔では、鼻のわきや眉間、額(Tゾーン)など皮脂が多いところに、赤みやかゆみ、フケ状の皮むけがあらわれやすいとされています。背景には、皮脂をエサに増えやすい常在菌「マラセチア真菌」のはたらきや、肌のバリア機能の状態が関わると考えられています。
だからこそ「皮脂をしっかり落とそう」と強く洗いたくなりますが、洗いすぎや摩擦はかえって逆効果になりがちです。脂漏性皮膚炎の洗顔は、「落としすぎず、やさしく整える」という視点が大切になります。
正しい洗顔の手順
① ぬるめのお湯(36〜40℃)で
熱いお湯は皮脂を取りすぎて乾燥や刺激につながりやすいとされています。皮膚のバリア機能が回復しやすいとされる36〜40℃のぬるめが目安です。
② たっぷりの泡でやさしく
洗顔料はよく泡立て、泡のクッションで包むように洗います。手やタオルでゴシゴシこすらず、指の腹をすべらせる程度にやさしく。摩擦は脂漏性皮膚炎の大敵です。
③ 洗いすぎない
1日に何度も洗ったり、長時間ゴシゴシ洗ったりすると、皮脂が取られすぎて、かえって皮脂が過剰に分泌されることがあるとされています。基本は朝・晩の2回までを目安に。
④ しっかりすすぐ
洗顔料の洗い残しは刺激の原因になります。生え際・小鼻のわき・あごの下まで、ぬるま湯で十分にすすぎましょう。
⑤ 洗顔後はすぐ保湿
「脂っぽいから保湿は控えめに」と思われがちですが、適切な保湿はバリア機能を支え、皮脂の過剰分泌を抑えるのに役立つと考えられています。洗顔後は時間をおかず、低刺激の保湿剤でうるおいを補いましょう。
やってはいけないNG洗顔
| 項目 | ○ 正しい | × NG |
|---|---|---|
| お湯 | 36〜40℃のぬるめ | 熱いお湯 |
| 洗い方 | 泡でやさしく | ゴシゴシこする・スクラブで強く |
| 回数 | 朝・晩の2回まで | 1日に何度も洗う |
| 洗顔料 | 低刺激・オイルフリー | 油分・刺激成分が多いもの |
| 拭き方 | 清潔なタオルで押さえる | ゴシゴシ拭く |
洗顔料の選び方
脂漏性皮膚炎で肌が敏感になっているときは、次のような視点で選ぶ人が多いとされています。
- 低刺激・できるだけシンプルな処方:香料・アルコールなどで刺激を感じやすい場合は控えめなものを。
- オイルフリー(油分の少ないもの):余分な油分は、皮脂をエサにするマラセチアの環境づくりにつながりうるため避けたいところです。
- 洗浄力が強すぎないもの:さっぱり感より「落としすぎない」を優先。
合う・合わないには個人差があります。新しい製品は目立たない部位で少量から試し、肌の様子を見ながら取り入れると安心です。
よくある質問
洗顔は1日何回がよいですか?
朝・晩の2回までが目安です。洗いすぎは皮脂の取りすぎ・過剰分泌につながりやすいため、回数を増やすより1回をていねいに行いましょう。
朝も洗顔料を使った方がよいですか?
皮脂やベタつきが気になるなら朝も洗顔料を使ってよいですが、つっぱりや乾燥を感じる場合は、朝はぬるま湯洗顔にとどめるなど、肌の状態に合わせて調整しましょう。
水(ぬるま湯)だけの洗顔でもよいですか?
肌が敏感なときの選択肢のひとつですが、皮脂や汚れが残りやすい面もあります。状態に応じて、低刺激の洗顔料と使い分けるのが現実的です。
洗顔後にヒリヒリ・赤みが出ます。
洗顔料や摩擦、すすぎ残しが刺激になっている可能性があります。やさしい洗い方に見直し、それでも続く・強い場合は自己判断せず皮膚科に相談しましょう。
メイクをしている日はどう洗えばよいですか?
オイルフリーのクレンジングを選び、こすらずやさしく落としたあと、洗顔と保湿を行いましょう。クレンジングの摩擦も刺激になるため注意します。
どんなときに受診すべきですか?
赤み・かゆみ・皮むけが2週間以上続く、繰り返す、悪化する、セルフケアで変化が乏しいといった場合は、皮膚科の受診を検討してください。
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本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、診断・治療に代わるものではありません。症状が続く・強い場合や不安があるときは、自己判断せず皮膚科などの医療機関にご相談ください。