この記事の監修者
久保木彰一
ワイズ製薬株式会社 薬剤師
昭和薬科大学薬学部薬学科卒業 。北京中医薬大学日本校卒業。薬剤師資格だけでなく国際中医薬膳師・調理師免許も保有。大手ドラッグストアーに勤務後、調剤薬局に勤務、神奈川県鎌倉市薬剤師会に所属し、在宅医療を中心に地域包括ケアの一員として活躍。その後、現職のワイズ製薬で化粧品及び健康食品の商品企画開発に従事。お客様の痛い・苦しいを取り除くために日々奮闘中です。プライベートでは二児の父で、育メンを目指しています。
脂漏性皮膚炎の洗顔料は「低刺激・オイルフリー・洗浄力が強すぎない」を軸に選ぶのが基本です。香料・アルコール・スクラブなど刺激になりやすい要素は控えめに、迷ったらシンプルな処方を選びましょう。
まず知りたい3ポイント
「落としすぎない」視点で選ぶ
皮脂をごっそり落とすより、低刺激で落としすぎない洗顔料を選ぶことが大切だと考えられています。
基本
選ぶ軸は低刺激・オイルフリー・洗浄力
低刺激(シンプル処方)・オイルフリー・洗浄力が強すぎない、の3つの軸が選び方の目安になります。
選び方
合う・合わないには個人差
「この成分は必ず悪い」と一律には決められず、新しい製品は少量から試して肌の様子を見るのが安心です。
注意点
1分でわかる要約
- 脂漏性皮膚炎の洗顔料は「皮脂を落としすぎず、刺激を与えない」という視点で選ぶことが大切だとされています。
- 選ぶときの軸は低刺激(シンプル処方)・オイルフリー・洗浄力が強すぎないの3つで、スクラブや高配合アルコールなどは控えめが目安です。
- 合う・合わないには個人差があり、赤み・かゆみ・皮むけが2週間以上続く場合などは皮膚科の受診を検討してください。
脂漏性皮膚炎の洗顔料選びで大切なこと
脂漏性皮膚炎にはマラセチア真菌やバリア機能が関わるとされ、洗浄力が強すぎると皮脂を取りすぎてかえって乾燥や過剰分泌を招くことがあるとされています。
脂漏性皮膚炎は、皮脂の多い部位に赤みやかゆみ、皮むけが起こりやすい状態です。背景には、皮脂をエサに増えやすい常在菌「マラセチア真菌」や、肌のバリア機能の状態が関わると考えられています。
そのため洗顔料は、「皮脂をごっそり落とす」より「落としすぎず、刺激を与えない」という視点で選ぶことが大切です。洗浄力が強すぎると、皮脂を取りすぎてかえって皮脂の過剰分泌や乾燥を招くことがあるとされています。
選ぶときの3つの軸
①低刺激(シンプルな処方)②オイルフリー(油分が少ない)③洗浄力が強すぎない、の3つを軸に、つっぱりにくいマイルドなタイプを選ぶとよいとされています。
① 低刺激(シンプルな処方)
肌が敏感になっているときは、香料・アルコール(エタノール)など刺激を感じやすい成分が控えめで、できるだけシンプルな処方のものが好まれます。「敏感肌向け」「低刺激」と表示された製品は一つの目安になります。
② オイルフリー(油分が少ない)
余分な油分は、皮脂をエサにするマラセチアの環境づくりにつながりうるため、油分の少ない(オイルフリーの)洗顔料が向いていると考えられています。
③ 洗浄力が強すぎない
さっぱり感の強い製品は皮脂を取りすぎることがあります。「しっとり」「マイルド」など、洗いあがりがつっぱりにくいタイプを選ぶと安心です。
避けたい・注意したい要素
スクラブ・ピーリング系、高配合のアルコール、強い香料、油分の多い処方は刺激や乾燥につながりやすく、敏感なときは控えめが目安とされています。
| 要素 | 理由 |
|---|---|
| スクラブ・ピーリング系 | 物理的な摩擦・刺激が強く、敏感な肌では悪化要因になりやすい |
| 高配合のアルコール | さっぱり感がある一方、乾燥・刺激を感じやすい人もいる |
| 強い香料 | 肌が敏感なときは刺激になることがある |
| 油分の多い処方 | 皮脂が気になる部位では重く感じられ、菌の環境にも関わりうる |
「この成分は必ず悪い」と一律に決められるものではなく、合う・合わないには個人差があります。新しい製品は、目立たない部位で少量から試し、肌の様子を見ながら取り入れると安心です。
タイプ別の考え方
泡・フォーム、ジェル・リキッド、固形石けんそれぞれに特徴があり、共通してたっぷりの泡でやさしく洗い、ぬるま湯ですすぎ、洗顔後すぐ保湿することが大切です。
- 泡タイプ・フォーム:泡がクッションになり摩擦を減らしやすい。敏感なときに使いやすい。
- ジェル・リキッド:よく泡立てて使えば負担を抑えられる。洗浄力の表示を確認。
- 固形石けん:シンプルな処方のものもあるが、洗いあがりがつっぱる場合は保湿を丁寧に。
どのタイプでも共通して大切なのは、たっぷりの泡でやさしく洗い、ぬるま湯でしっかりすすぎ、洗顔後すぐに保湿することです。
あわせて読みたい:脂漏性皮膚炎の正しい洗顔|ぬるめ・やさしく・洗いすぎないが基本
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あわせて読みたい:【成人型】顔の脂漏性皮膚炎
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よくある質問
Q. 「脂性肌用」の洗顔料を選べばよいですか?
A. 脂性肌用は洗浄力が強めの製品もあり、皮脂を取りすぎることがあります。脂漏性皮膚炎では「低刺激・洗いすぎない」を優先し、つっぱりにくいものを選ぶとよいでしょう。
Q. 無添加・敏感肌用なら安心ですか?
A. 表示だけで安全性を断定するのは難しいとされています。成分表示を確認しつつ、最終的には自分の肌の反応を見て判断するのが現実的です。
Q. 洗顔料は毎日変えてもよいですか?
A. 頻繁に変えると、肌に合うかどうかの判断が難しくなります。一定期間は同じものを使い、様子を見るのがおすすめです。
Q. 薬用・抗菌タイプはどうですか?
A. 製品によって配合や目的が異なります。気になる場合は、自己判断で続けず医師や薬剤師に相談すると安心です。
Q. 洗顔後につっぱります。洗顔料が合っていないのでしょうか?
A. 洗浄力が強すぎる可能性があります。マイルドなタイプに見直し、洗顔後すぐの保湿を徹底しましょう。それでも続く場合は皮膚科に相談を。
Q. どんなときに受診すべきですか?
A. 赤み・かゆみ・皮むけが2週間以上続く、繰り返す、悪化する、セルフケアで変化が乏しい場合は、皮膚科の受診を検討してください。
Q. オイルフリーの洗顔料がよいのはなぜですか?
A. 余分な油分は、皮脂をエサにするマラセチアの環境づくりにつながりうるため、油分の少ない(オイルフリーの)洗顔料が向いていると考えられています。皮脂が気になる部位では、油分の多い処方は重く感じられることもあります。
Q. スクラブ入りの洗顔料は使わない方がよいですか?
A. スクラブ・ピーリング系は物理的な摩擦・刺激が強く、敏感な肌では悪化要因になりやすいとされています。肌が敏感になっているときは控えめにし、新しい製品は目立たない部位で少量から試すと安心です。
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