乳児の顔の脂漏性皮膚炎|赤ちゃんの湿疹ケアと受診目安

フケ2025.09.25 公開 / 2026.06.25 更新

生後まもない赤ちゃんの顔に、黄色っぽいかさぶたや赤み、ポツポツとした湿疹が出ると、保護者の方は不安に感じやすいものです。こうした症状は「乳児の顔の脂漏性皮膚炎」と呼ばれることがあり、新生児期から乳児期にかけて比較的よく見られる肌トラブルの一つと考えられています。このページでは、乳児の顔の脂漏性皮膚炎ができやすい部位や見た目、一般的に知られている経過、家庭で行える基本的なスキンケア、避けたほうがよいとされるケア、そして小児科・皮膚科へ相談する目安までを、できるだけわかりやすく整理しました。赤ちゃんの皮膚はとてもデリケートで、自己判断が難しい場面も少なくありません。気になる症状があるときは、早めに医療機関へ相談することをおすすめします。

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この記事の結論

  • 乳児の顔の脂漏性皮膚炎は、生後2週間〜2か月ごろに皮脂の多い顔まわりにあらわれやすい湿疹の一種とされています。
  • おでこ・眉まわり・ほお・小鼻のわき・耳のうしろなどに、黄色っぽいかさぶたや赤みが見られることがあるとされています。
  • 家庭ではやさしく洗ってうるおいを補うことが基本ですが、見分けが難しいため乳児は早めに医療機関へ相談することがすすめられます。

乳児の顔の脂漏性皮膚炎とは

この章の要点

皮脂分泌の多い部位に生じやすい湿疹の一種とされ、生後2週間〜2か月ごろにあらわれることが多く、お母さんから受け継いだホルモンの影響で皮脂分泌が一時的に活発になることが関係していると考えられています。見た目が似たほかの湿疹もあり保護者だけの判断は難しいとされています。

乳児の脂漏性皮膚炎は、皮脂の分泌が多い部位に生じやすい湿疹の一種とされ、生後2週間〜2か月ごろにあらわれることが多いと言われています。顔まわりに出る場合は「乳児の顔の脂漏性皮膚炎」「赤ちゃんの顔の湿疹」などと表現されることがあります。

赤ちゃんは、お母さんから受け継いだホルモンの影響などにより、生まれて間もない時期は皮脂の分泌が一時的に活発になりやすいと考えられています。皮脂が多く出る部位では、汚れや皮脂がたまりやすく、肌のうるおいバランスも崩れやすいため、湿疹のような症状が見られることがあります。脂漏性皮膚炎の全体像については脂漏性皮膚炎とは、原因として考えられている要素については脂漏性皮膚炎の原因のページもあわせてご覧ください。

なお、赤ちゃんの顔に出る湿疹には、脂漏性皮膚炎のほかにも乳児湿疹やあせも、乾燥による肌荒れ、ほかの皮膚の状態など、さまざまな可能性が考えられます。見た目が似ていても背景が異なる場合があるため、「脂漏性皮膚炎かどうか」を保護者の方だけで判断するのは難しいとされています。気になるときは医師に相談し、適切に確認してもらうことが大切です。

頭との関係について

顔の症状とあわせて、頭皮に黄色っぽいかさぶたやフケのようなものが見られることもあります。頭まわりに症状が出るケースについては、乳児の頭の脂漏性皮膚炎のページで詳しくふれています。顔と頭は皮脂の多い部位がつながっているため、両方に症状が見られることも珍しくないと言われています。

顔のどこにできやすい? 見た目の特徴

この章の要点

おでこ・生え際、眉まわり、ほお、小鼻のわき・鼻まわり、耳のうしろ・耳まわりなど皮脂の多い部位にあらわれやすく、黄色〜うすい茶色のかさぶた状が多いものの赤みやかさつきなど見た目には個人差があるとされています。

乳児の顔の脂漏性皮膚炎は、皮脂の分泌が比較的多いとされる部位にあらわれやすい傾向があると言われています。一般的に知られている「できやすい部位」と「見た目の特徴」は次のとおりです。

  • おでこ・生え際: 髪の毛の生え際あたりに、黄色っぽいかさぶたやうろこ状のものが見られることがあります。
  • 眉まわり: 眉の上やまわりに、フケのようなかさつきや赤みが出ることがあります。
  • ほお: 赤みやポツポツとした湿疹、かさつきが見られることがあります。
  • 小鼻のわき・鼻まわり: 皮脂がたまりやすく、赤みやかさつきが出やすいとされる部位です。
  • 耳のうしろ・耳まわり: 黄色っぽいかさぶたやジクジクした状態が見られることがあります。

色合いは黄色〜うすい茶色っぽいかさぶた状のことが多いと言われますが、赤みが強く出る場合や、かさつきが目立つ場合など、見た目には個人差があります。こうした見た目の特徴はあくまで一般的に知られている傾向であり、実際の状態の確認は医師に委ねることが望ましいとされています。顔全体の脂漏性皮膚炎の特徴については顔の脂漏性皮膚炎のページもご参照ください。

乳児型の一般的な経過

この章の要点

一般的には新生児期から乳児期の一時的なものとされ、生後3か月ごろまでに皮脂分泌が落ち着くと和らいでいくことが多いとされますが、これは一般的傾向で、長引く・悪化する場合は自己判断せず医療機関への相談が大切とされています。

乳児の脂漏性皮膚炎は、一般的には新生児期から乳児期の一時的なものとして知られており、生後3か月ごろまでに皮脂の分泌が落ち着いてくると、症状が和らいでいくことが多いと言われています。多くのケースで自然に経過していくとされていますが、これはあくまで一般的な傾向であり、すべての赤ちゃんに当てはまるわけではありません。

症状が長引いたり、赤みやかゆみが強くなったり、ジクジクと悪化したりする場合には、ほかの肌の状態が関係している可能性も考えられます。「そのうち治る」と決めつけず、経過が気になるときや悪化が見られるときは、自己判断せず医療機関に相談することが大切です。

家庭での基本的なスキンケア

この章の要点

「やさしく清潔に保つこと」と「うるおいを補うこと」が中心で、低刺激のベビーソープを泡立てて指の腹でやさしく洗い、こすらずすすぎ、洗浄後はできるだけ早めに赤ちゃん向けの低刺激な保湿剤でうるおいを補うとされています。

家庭でできるケアの中心は、「やさしく清潔に保つこと」と「うるおいを補うこと」だと言われています。赤ちゃんの肌はとてもデリケートなので、刺激を与えないやさしいケアを心がけることがポイントとされています。ただし、これらは一般的なスキンケアの考え方であり、症状や赤ちゃんの状態によって適したケアは異なります。具体的なケア方法は医師に相談しながら進めると安心です。

やさしい洗浄

  • 低刺激の赤ちゃん用石けんやベビーソープをよく泡立て、泡でやさしく洗うことが基本とされています。
  • ゴシゴシこすらず、指の腹でなでるように洗い、かさぶたを無理にはがさないようにします。
  • ぬるめのお湯で石けん成分が残らないようにしっかりすすぐことが大切とされています。
  • 1日1回の入浴・洗顔を目安に、皮脂や汚れをためこまないようにします。洗いすぎはかえって肌の負担になることがあると言われています。

洗ったあとの保湿

  • 「脂漏性」という名前から皮脂が多い印象を持たれがちですが、洗ったあとの肌は乾燥しやすいため、保湿でうるおいを補うことが大切だと言われています。
  • 入浴・洗顔後はできるだけ早めに、赤ちゃん向けの低刺激な保湿剤をやさしくのばします。
  • 保湿剤の種類や量、使い方に迷う場合は、医師や薬剤師に相談すると安心です。

毎日の入浴・スキンケアの全体的な考え方は脂漏性皮膚炎のケアのページでも紹介しています。

やってはいけない・避けたいこと

この章の要点

かさぶたを無理にはがす・つめでひっかく、ゴシゴシ強くこする、大人用の洗浄料・化粧品を使う、市販薬やステロイドを自己判断で使う・量や回数を自分で調整する、「治った・悪化した」を自己判断することは避けたほうがよいとされています。

よかれと思ったケアが、かえって赤ちゃんの肌の負担になってしまうこともあります。一般的に避けたほうがよいとされる行動を整理しました。

  • かさぶたを無理にはがす・つめでひっかく: 肌を傷つけたり、刺激になったりするおそれがあると言われています。
  • ゴシゴシ強くこする: デリケートな肌の摩擦は負担になりやすいとされています。
  • 大人用の洗浄料・化粧品を使う: 赤ちゃんの肌には刺激が強すぎる場合があります。
  • 市販薬やステロイドなどを自己判断で使う・量や回数を自分で調整する: 赤ちゃんへの薬の使用は、必ず医師の指示に従うことが大切です。保護者の方の判断で塗ったり中止したりすることは避けましょう。
  • 「治った・悪化した」を自己判断する: 見た目が似ていてもほかの肌の状態のことがあるため、判断は医療機関に委ねるのが安心です。

ご家庭でできているケアが合っているか不安なときは、症状チェックセルフチェックのページも参考にしながら、気になる点は医師に相談してみてください。

受診の目安(乳児は早めに相談を)

この章の要点

赤ちゃんの肌は見極めが難しく乳児は早めの相談が基本とされ、赤みやかゆみが強い・ジクジクする・範囲が広がる・ケアで改善しない・広範囲に広がる・肌以外の変化がある・判断がつかない場合は小児科または皮膚科の受診がすすめられます。

赤ちゃんの肌はとてもデリケートで、症状の見極めが難しいため、乳児の場合は「早めに医療機関へ相談する」ことが基本だと考えてください。とくに次のような様子が見られるときは、自己判断せず、小児科または皮膚科を受診することをおすすめします。

  • 赤みやかゆみが強く、赤ちゃんが機嫌が悪い・かきむしるなどの様子がある
  • ジクジクしている、汁が出る、かさぶたの範囲が広がっている
  • ケアを続けても改善が見られない、または悪化しているように見える
  • 顔だけでなく体や頭など、広い範囲に症状が広がっている
  • 発熱や元気のなさ、ミルク・母乳の飲みが悪いなど、肌以外の気になる変化がある
  • そもそも脂漏性皮膚炎なのか、ほかの肌の状態なのか判断がつかない

受診の際には、いつごろから・どの部位に・どんな症状が出ているか、これまで行ってきたケアの内容をメモして伝えると、医師にとって状況が把握しやすくなります。赤ちゃんの薬やケアは医師の指示のもとで行うことが安心につながります。迷ったときは「相談しすぎかな」と遠慮せず、早めに専門家へ相談してください。

よくある質問

Q. 乳児の顔の脂漏性皮膚炎は自然に治りますか?

A. 一般的には、生後3か月ごろまでに皮脂の分泌が落ち着くと症状が和らいでいくことが多いと言われています。ただしこれは一般的な傾向で、すべての赤ちゃんに当てはまるわけではありません。長引く・悪化するなど気になる場合は、自己判断せず医療機関に相談してください。

Q. 赤ちゃんの顔の湿疹は、脂漏性皮膚炎かどうか家で見分けられますか?

A. 赤ちゃんの顔の湿疹には、脂漏性皮膚炎のほかにも乳児湿疹やあせも、乾燥による肌荒れなどさまざまな可能性が考えられます。見た目が似ていることも多く、保護者の方だけで見分けるのは難しいとされています。確実な確認のためには、小児科や皮膚科で診てもらうことをおすすめします。

Q. かさぶたは無理にはがしてもよいですか?

A. 無理にはがすと肌を傷つけたり刺激になったりするおそれがあるため、避けたほうがよいとされています。やさしい洗浄や保湿でケアしながら、はがれにくい場合は無理をせず、気になるときは医師に相談してください。

Q. 顔の保湿はどのようにすればよいですか?

A. 入浴・洗顔のあとはできるだけ早めに、赤ちゃん向けの低刺激な保湿剤をやさしくのばすのが一般的とされています。保湿剤の種類や量に迷う場合は、医師や薬剤師に相談すると安心です。

Q. 市販の薬を顔に塗っても大丈夫ですか?

A. 赤ちゃんへの薬の使用は、自己判断ではなく医師の指示に従うことが大切です。とくに顔はデリケートな部位のため、市販薬やステロイドなどを保護者の方の判断で使うことは避け、まずは医療機関に相談してください。

Q. どのくらいで受診を考えればよいですか?

A. 赤みやかゆみが強い、ジクジクしている、範囲が広がっている、ケアを続けても改善しない、肌以外にも気になる様子があるといった場合は、早めに小児科や皮膚科を受診することをおすすめします。乳児の場合は「早めに相談する」ことを基本に考えると安心です。

Q. 顔と頭の両方に症状が出ています。同じケアでよいですか?

A. 顔と頭はどちらも皮脂が多い部位で、両方に症状が見られることもあります。基本となる「やさしく洗って、うるおいを補う」考え方は共通する部分もありますが、部位によって適したケアが異なる場合もあります。詳しくは乳児の頭の脂漏性皮膚炎のページも参考にしつつ、医師に相談しながら進めると安心です。

Q. 顔のどのあたりに症状が出やすいですか?

A. 皮脂の分泌が比較的多いとされるおでこ・生え際、眉まわり、ほお、小鼻のわき・鼻まわり、耳のうしろ・耳まわりにあらわれやすいと言われています。色合いは黄色〜うすい茶色のかさぶた状が多いとされますが見た目には個人差があり、気になる場合は医師に相談してください。

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