脂漏性皮膚炎と髪型・整髪料の注意点|頭皮が蒸れにくいヘアスタイル

薄毛・ベタつき2025.09.25 公開 / 2026.06.25 更新

脂漏性皮膚炎は頭皮に起こりやすい皮膚トラブルですが、実は「髪型」「整髪料」「洗髪や乾かし方」といった日々のヘアケア習慣が、症状の感じ方や頭皮環境に影響することがあります。本記事では、髪・ヘアスタイルと脂漏性皮膚炎の関係、整髪料やヘアカラーで気をつけたいポイント、頭皮が蒸れにくい髪型の考え方、正しい洗髪と乾かし方、避けたい習慣、そして受診の目安までをわかりやすく整理しました。気になる症状がある方は、自己判断のみに頼らず皮膚科の受診もあわせてご検討ください。

まず知りたい3ポイント

1

髪型は原因より「環境」の視点

髪型そのものが脂漏性皮膚炎を直接引き起こすとは断定できず、頭皮環境を整えやすいかどうかという観点で見直すのがおすすめです。

考え方

2

整髪料は毛先中心・その日に洗い流す

整髪料は頭皮に直接べったりつけず、毛髪の中間から毛先を中心に使い、その日のうちにしっかり洗い流すことを意識します。

使い方

3

濡れたまま放置しない

洗髪後に頭皮が濡れたまま長時間放置されると菌が増えやすい環境につながると考えられ、根元から乾かすことが大切です。

乾かし方

1分でわかる要約

  • 髪型・整髪料・洗髪や乾かし方といった日々のヘアケア習慣が、頭皮環境や症状の感じ方に影響することがあります。
  • 「通気のよさ」「洗いやすさ」「乾かしやすさ」を目安に髪型を見直し、整髪料は毛先中心に使ってその日に洗い流すのがポイントです。
  • 赤み・かゆみ・かさぶたが数週間以上続く、悪化する、急な抜け毛などのサインがあるときは皮膚科の受診を検討してください。

髪・ヘアスタイルと脂漏性皮膚炎の関係

この章の要点

頭皮は皮脂腺が多く汗もかきやすいため脂漏性皮膚炎が起こりやすい場所です。髪型が直接の原因とは断定できませんが、通気が悪く汗や皮脂がこもる状況は頭皮に望ましくない環境になりやすいと考えられています。

脂漏性皮膚炎は、皮脂が多い部位で皮膚常在菌の一種であるマラセチア(真菌)が関与し、赤み・かゆみ・フケ・かさぶたなどの症状が生じると考えられている皮膚疾患です。頭皮は皮脂腺が多く汗もかきやすいため、もともと脂漏性皮膚炎が起こりやすい場所です。

髪型そのものが脂漏性皮膚炎を直接「引き起こす」と断定することはできません。ただし、髪が頭皮を覆って通気が悪くなったり、汗や皮脂がこもりやすくなったりする状況は、頭皮にとって望ましくない環境になりやすいと考えられています。逆に、頭皮が適度に乾きやすく、洗髪やケアがしやすい髪型は、頭皮環境を整えるうえで助けになる場合があります。

つまり、髪・ヘアスタイルは「脂漏性皮膚炎の原因」というより、「頭皮環境を整えやすいかどうか」という観点で見直すのがおすすめです。脂漏性皮膚炎そのものの基礎知識については脂漏性皮膚炎とは脂漏性皮膚炎の原因もあわせてご覧ください。

髪のベタつき・におい・抜け毛が気になるとき

頭皮の皮脂が過剰になると、髪のベタつきやにおいが気になりやすくなります。また、強いかゆみで頭皮を繰り返し掻いてしまうと、頭皮への刺激が加わり、髪が抜けやすいと感じる方もいます。ただし、これらの症状の感じ方には個人差が大きく、原因も一つとは限りません。気になる症状が続く場合は、頭皮の状態を確認するために専門家へ相談するとよいでしょう。頭皮の症状全般については頭皮の脂漏性皮膚炎で詳しく解説しています。

整髪料やヘアカラーで気をつけたいこと

この章の要点

整髪料は洗い残しがあると毛穴付近に汚れがこもる一因になるため、毛先中心に使いその日に洗い流します。ヘアカラーやパーマの薬剤は刺激を感じる場合があり、症状が落ち着かないタイミングでの施術は慎重に検討します。

ワックスやジェル、スプレーなどの整髪料は、つけ方によっては頭皮に残りやすく、洗い残しがあると毛穴付近に皮脂や汚れがこもる一因になることがあります。整髪料を使うこと自体が悪いわけではありませんが、頭皮に直接べったりとつけるのではなく、できるだけ毛髪の中間から毛先を中心に使い、その日のうちにしっかり洗い流すことを意識するとよいでしょう。

ヘアカラーやパーマで使われる薬剤は、頭皮に刺激を感じる場合があります。脂漏性皮膚炎で頭皮に赤み・かゆみ・かさぶたなどがあるときは、刺激でしみたり症状が悪化したように感じたりすることがあるため、症状が落ち着いていないタイミングでの施術は慎重に検討するのが無難です。施術を受ける際は、頭皮の状態を美容師に伝え、必要に応じて皮膚科の受診も検討してください。

「自分の症状にこの整髪料を使ってよいか」を一概に判断することはできません。使用後に刺激やかゆみが強くなる場合は使用を中止し、専門家に相談しましょう。避けたい習慣の全体像は脂漏性皮膚炎でやってはいけないことも参考になります。

頭皮が蒸れにくい髪型の考え方

この章の要点

「通気のよさ」「洗いやすさ」「乾かしやすさ」の3つの観点で髪型を整理します。特定の髪型を推奨・否定するものではなく、頭皮を清潔で乾きやすい状態に保ちやすいかどうかが目安です。

頭皮環境を整えるうえでは、「通気のよさ」「洗いやすさ」「乾かしやすさ」という3つの観点から髪型を考えると整理しやすくなります。特定の髪型を推奨・否定するものではなく、あくまで頭皮を清潔で乾きやすい状態に保ちやすいかどうかが目安です。

通気と汗のこもりにくさ

髪が長く密に頭皮を覆っていると、汗や熱がこもりやすくなる場合があります。長さやスタイリングを工夫し、頭皮に風が通りやすい状態をつくることは、蒸れの軽減に役立つことがあります。帽子を長時間かぶる場面が多い方は、こまめに外して頭皮を乾かす時間をつくるのもひとつの方法です。

洗いやすさ・乾かしやすさ

頭皮までしっかり指が届き、洗髪後に根元まで乾かしやすい髪型は、頭皮を清潔・乾燥状態に保ちやすいと考えられます。逆に、複雑な編み込みや長時間ほどけないまとめ髪を続けると、頭皮が湿った状態が長引くことがあります。日中はほどよくまとめ、入浴時にはしっかり頭皮を洗える状態にするなど、シーンに合わせた工夫がおすすめです。

正しい洗髪と乾かし方

この章の要点

爪を立てず指の腹でやさしく洗い、すすぎ残しをなくし、ぬるめのお湯を目安にします。洗髪後はタオルで水分を取り、ドライヤーで根元から頭皮を中心に乾かし、最後は冷風で仕上げると熱の負担を抑えやすくなります。

頭皮環境を整えるうえで、毎日の洗髪と乾かし方は重要です。ただし「洗いすぎ」も「洗わなさすぎ」も頭皮の状態を乱す一因になり得るため、適度なバランスが大切と考えられています。

洗髪のポイント

  • 爪を立ててゴシゴシこすらず、指の腹でやさしく洗う
  • シャンプーは頭皮全体になじませ、すすぎ残しがないよう十分に洗い流す
  • 熱すぎるお湯は刺激になりやすいため、ぬるめのお湯を目安にする
  • 整髪料を使った日は、毛先だけでなく頭皮の汚れも丁寧に落とす

どのようなシャンプーや洗い方が自分の頭皮に合うかは個人差があります。シャンプー選びや洗い方の考え方は脂漏性皮膚炎とシャンプーで詳しく解説していますので、あわせてご確認ください。

乾かし方のポイント

洗髪後に頭皮が濡れたまま長時間放置されると、頭皮が湿った状態が続き、菌が増えやすい環境につながると考えられています。タオルでやさしく水分を取った後、ドライヤーで根元から頭皮を中心に乾かしましょう。熱風を一点に当て続けず、適度に距離をとり、最後は冷風で仕上げると頭皮への熱の負担を抑えやすくなります。

脂漏性皮膚炎のときにやってはいけないこと

この章の要点

爪で強く掻く、フケやかさぶたを無理にはがす、1日に何度も洗いすぎる、濡れた髪のまま就寝する、合わない整髪料を刺激を感じながら使い続ける、といった習慣は頭皮の負担になり得るため注意します。

良かれと思って行うケアが、かえって頭皮の負担になることがあります。次のような習慣には注意しましょう。

  • かゆいからと爪で強く掻く…頭皮を傷つけ、刺激や炎症を長引かせる一因になり得ます
  • フケやかさぶたを無理にはがす…頭皮を傷つけ、症状が悪化したように感じることがあります
  • 1日に何度も洗いすぎる…必要な皮脂まで落とし、頭皮の状態を乱す可能性があります
  • 濡れた髪のまま就寝する…頭皮が湿った状態が長引きやすくなります
  • 合わない整髪料を刺激を感じながら使い続ける…症状の悪化につながることがあります

避けたい習慣の詳細は脂漏性皮膚炎でやってはいけないことでも紹介しています。

こんなときは皮膚科の受診を

この章の要点

赤み・かゆみ・かさぶたが数週間以上続く・繰り返す、フケやベタつきで生活に支障がある、掻きこわしでジュクジュクや強い痛みがある、急な抜け毛、市販ケアで改善しない場合は早めの相談がおすすめです。

セルフケアを続けても改善しない、または悪化していると感じる場合は、皮膚科への受診を検討しましょう。次のようなサインがあるときは、早めの相談がおすすめです。

  • 頭皮の赤み・かゆみ・かさぶたが数週間以上続く、または繰り返す
  • フケやベタつきがひどく、日常生活に支障を感じる
  • 掻きこわしによって頭皮にジュクジュクした部分や強い痛みがある
  • 抜け毛や薄毛が急に気になり始めた
  • 市販のケアを試しても改善が見られない

脂漏性皮膚炎は適切な治療やケアで状態を整えやすくなることが多い疾患です。治療の流れは脂漏性皮膚炎の治し方を、自分の症状の傾向を確認したい場合は脂漏性皮膚炎の症状チェックもご活用ください。

よくある質問

Q. ヘアスタイルや髪型が原因で脂漏性皮膚炎になることはありますか?

A. 髪型そのものが直接の原因になると断定することはできません。ただし、頭皮が蒸れやすい・洗いにくい・乾きにくい状態が続くと、頭皮環境にとって望ましくない場合があると考えられています。通気や洗いやすさを意識した髪型を心がけるとよいでしょう。

Q. 整髪料は使わないほうがよいですか?

A. 使用を一律に避ける必要はありません。頭皮に直接べったりつけず、毛髪の中間から毛先を中心に使い、その日のうちにしっかり洗い流すことを意識しましょう。使用後に刺激やかゆみが強くなる場合は使用を中止し、専門家に相談してください。

Q. 脂漏性皮膚炎のときにヘアカラーやパーマをしてもよいですか?

A. 頭皮に赤みやかゆみ、かさぶたがあるときは、薬剤の刺激でしみたり悪化したように感じたりすることがあります。症状が落ち着いていないタイミングでの施術は慎重に検討し、頭皮の状態を美容師に伝え、必要に応じて皮膚科に相談してください。

Q. 髪を毎日洗ったほうがよいですか?

A. 一般的には、頭皮を清潔に保つために1日1回程度のやさしい洗髪が目安とされることが多いですが、洗いすぎも頭皮の状態を乱す一因になり得ます。適度な頻度ややさしい洗い方が大切で、自分に合う方法には個人差があります。シャンプーの選び方もご参照ください。

Q. 脂漏性皮膚炎で抜け毛が増えることはありますか?

A. 強いかゆみで頭皮を繰り返し掻くなど、頭皮への刺激が続くと抜け毛が気になる方もいます。ただし抜け毛の原因は一つとは限らないため、急に気になり始めた場合は皮膚科で頭皮の状態を確認してもらうことをおすすめします。

Q. 濡れた髪のまま寝ても大丈夫ですか?

A. 濡れた状態が長く続くと、頭皮が湿ったままになり菌が増えやすい環境につながると考えられています。就寝前にドライヤーで根元から乾かし、頭皮を清潔で乾いた状態に保つことをおすすめします。

Q. セルフケアだけで治せますか?

A. 軽度であればセルフケアで状態が整いやすいこともありますが、改善しない・悪化する場合は皮膚科の受診を検討してください。症状の傾向を知りたい場合は症状チェックもご活用ください。

Q. 帽子を長時間かぶるときに気をつけることはありますか?

A. 帽子を長時間かぶると汗や熱がこもりやすくなる場合があります。こまめに外して頭皮を乾かす時間をつくると、蒸れの軽減に役立つことがあります。頭皮に風が通りやすい状態を意識し、刺激を感じたら見直すとよいでしょう。

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