脂漏性皮膚炎の情報、SNSをどこまで信じる?|12,183人調査

📌 この記事の要点
  • 診断経験者565人の86.5%が受診前に情報を検索、78.6%がSNSで調べていました(自己申告)。
  • 調べた内容を「信用した」人は81.9%にのぼりました。
  • SNS情報を信じてケアした人の結果は、改善17.3%・変化なし34.7%・悪化11.3%でした。
  • 個人ブログの信用理由は「反応が多い」が54.3%で最多。反応の多さは正確さの証明ではありません。
  • 体験談は参考にとどめ、一次情報や皮膚科で確かめることが大切です。

湿疹やフケ、赤み、かゆみが気になったとき、多くの人がまずスマートフォンで検索したり、SNSで体験談を探したりします。脂漏性皮膚炎についても同じです。ワイズ製薬が実施した12,183人を対象とする「脂漏性皮膚炎に関する生活者意識・行動調査」では、診断経験のある565人のうち86.5%が受診前に情報を検索し、78.6%がSNSで調べていたことがわかりました。この記事では、調査の実データをもとに、SNSや口コミ情報をどこまで信じてよいのか、情報の見極め方と正しい付き合い方を整理します。

※本記事で紹介する数値は、インターネットモニターによる自己申告アンケートの結果です。回答者の主観的な認識に基づくものであり、医学的な因果関係を示すものではありません。気になる症状がある場合は、自己判断せず皮膚科を受診してください。

受診前に「まず調べる」人がほとんど──実態を実数で見る

今回の調査では、繰り返す皮膚症状を経験した5,527人のうち、脂漏性皮膚炎の診断経験がある565人について、受診前の情報行動をたずねています。その結果は次のとおりです。

  • 受診前に情報を検索した:86.5%(489/565人)
  • 受診前にSNSで調べた:78.6%(444/565人)
  • 調べた内容を信用した:81.9%

つまり、診断された人の大半が、医療機関にかかる前に自分で情報を集めており、そのうち約8割がSNSという身近なツールで情報を探していたことになります。さらに、調べた内容を「信用した」と答えた人も8割を超えていました。

これは決して悪いことではありません。症状の正体を知りたい、受診すべきか判断したい、という気持ちは自然なものです。一方で、最初に触れる情報がその後のケアの方向性を大きく左右する可能性があることも、これらの数字は示唆しています。

なぜSNSで調べる人が多いのか

SNSは、同じ悩みを持つ人のリアルな体験談に手軽にアクセスできる場です。「自分と似た症状の人がどうしたか」を知りたいとき、教科書的な説明よりも個人の体験談のほうが共感しやすく、行動の参考にしやすいと感じる人は少なくありません。手軽さと共感のしやすさが、SNSで調べる人が多い背景にあると考えられます。

脂漏性皮膚炎そのものについては脂漏性皮膚炎とは、症状が起こる仕組みについては脂漏性皮膚炎の原因のページもあわせてご覧ください。

SNS情報を信じてケアした人の「その後」を実数で見る

では、SNSで得た情報を信じて自分でケアをした人は、その後どうなったのでしょうか。調査では、SNS情報を信じてケアした人に結果をたずねており、回答は次のように分かれました。

  • 改善した:17.3%
  • 変化なし:34.7%
  • 悪化した:11.3%
  • 分からない:20.2%

注目したいのは、「改善した」と答えた人(17.3%)よりも「変化なし」と答えた人(34.7%)のほうが多く、さらに「悪化した」と答えた人も11.3%いたという点です。「分からない」という回答も20.2%を占めており、自分のケアが効果的だったのか判断しきれていない人が一定数いることもうかがえます。

もちろん、これは自己申告による回答であり、SNS情報そのものが悪化の原因だと断定できるものではありません。症状の経過にはさまざまな要因が関わるため、特定の情報源がよい・悪いと結論づけることはできません。ただ、「SNSの情報を信じてケアした結果、必ずしも改善につながったとは限らない」という現実が、回答者の認識として表れていることは確かです。

自己判断のケアでどんなことが起こりやすいかについては、よくある誤ケアと調査結果のページで、調査データとあわせて詳しく紹介しています。

なぜSNS情報は鵜呑みにしにくいのか

SNSの情報が必ずしも正確とは限らない背景には、情報が「広まる仕組み」と「信用される仕組み」のズレがあります。

「反応の多さ」で信用されやすいという傾向

今回の調査では、個人ブログの情報を信用した理由について、「反応が多い(いいね・コメントなどが多い)」と答えた人が54.3%と最も多くなっていました。つまり、半数以上の人が、内容の正確さそのものよりも「みんなが反応している」ことを信用の手がかりにしていた可能性があるということです。

しかし、いいねやコメントの数は、その情報が医学的に正しいかどうかとは直接関係しません。共感を呼ぶ表現、印象的な体験談、わかりやすい言い切りは、内容の正確さに関わらず多くの反応を集めやすい傾向があります。「反応が多い=信頼できる」とは限らない、という点は意識しておきたいところです。

体験談はあくまで「その人の一例」

SNSや口コミで語られるのは、多くの場合「その人にとって何が起きたか」という個別の体験です。脂漏性皮膚炎は症状の出方や経過に個人差があるため、ある人にとって合ったケアが、別の人にも同じように合うとは限りません。体験談は参考にはなりますが、自分にそのまま当てはまるとは考えにくいのです。

「悪化した」層の年齢傾向

参考として、SNS情報を信じてケアし「悪化した」と回答した層の平均年齢は33.8歳でした。SNSを日常的に使い、情報に触れる機会が多い世代が含まれていると考えられますが、これも自己申告に基づく傾向であり、年齢が悪化の原因であることを示すものではありません。

情報を見極めるためのポイント

SNSや口コミの情報を完全に避ける必要はありません。大切なのは、上手に距離を取りながら活用することです。情報に触れるときは、次のような視点を持つと見極めの助けになります。

  • 「誰が」発信しているかを確認する:個人の感想なのか、医療者や公的機関による情報なのかを意識する。
  • 反応の多さで判断しない:いいねやコメントの数は、内容の正確さの証明ではない。
  • 「必ず治る」「これだけでOK」といった断定に注意する:症状や経過には個人差があり、誰にでも当てはまる万能な方法は基本的にない。
  • 一つの情報源で決めない:複数の情報を見比べ、一次情報(公的機関・医療機関の発信)で裏取りする。
  • 自分の症状に置き換えて鵜呑みにしない:体験談はその人の一例であると意識する。

自分の症状がそもそも脂漏性皮膚炎の傾向に近いのかを整理したい場合は、症状セルフチェックを出発点にするのもひとつの方法です。

正しい情報との付き合い方──皮膚科と一次情報を軸に

SNSは「最初のきっかけ」としては役立ちますが、最終的な判断のよりどころにするのはおすすめできません。脂漏性皮膚炎は、見た目が似ていても別の皮膚疾患であることもあり、症状が長引いたり繰り返したりする場合は、医療機関での診断が確実です。

情報との付き合い方として、次のような流れを意識すると安心です。

  • 気になったらまず一次情報で全体像をつかむ:公的機関や医療機関、信頼できる情報サイトで基本を確認する。
  • SNSや体験談は「参考」にとどめる:具体的な製品名や方法を鵜呑みにせず、選択肢のひとつとして見る。
  • 症状が続く・悪化する場合は皮膚科を受診する:自己判断のケアを続けるより、専門家に相談するほうが近道になりやすい。

日常のケアで気をつけたい考え方は脂漏性皮膚炎のセルフケアのページで整理しています。また、今回紹介した調査の全体像は脂漏性皮膚炎セルフケア実態調査で、7日間の頭皮研究については頭皮スタディ研究ハブでご確認いただけます。

よくある質問(FAQ)

Q. 脂漏性皮膚炎についてSNSで調べる人は多いのですか?

A. 今回の調査では、診断経験のある565人のうち78.6%が受診前にSNSで調べたと回答しました。また86.5%が受診前に何らかの情報検索をしており、多くの人が受診前に自分で情報を集めている実態がうかがえます(いずれも自己申告に基づく数値です)。

Q. SNSの情報を信じてケアすれば症状はよくなりますか?

A. 調査では、SNS情報を信じてケアした人のうち「改善した」は17.3%にとどまり、「変化なし」が34.7%、「悪化した」が11.3%、「分からない」が20.2%でした。必ずしも改善につながるとは限らないことがうかがえます。これは自己申告の結果であり、情報源が悪化の原因であることを示すものではありません。

Q. なぜSNSや個人ブログの情報は鵜呑みにしにくいのですか?

A. 調査では、個人ブログを信用した理由として「反応が多い(いいね・コメントなどが多い)」が54.3%で最多でした。反応の多さは内容の正確さを保証するものではなく、共感を呼ぶ表現は正確さに関わらず広まりやすいため、情報の見極めには注意が必要です。

Q. 信頼できる情報かどうかを見分けるコツはありますか?

A. 「誰が発信しているか」を確認する、反応の数で判断しない、断定的な表現に注意する、複数の情報を一次情報(公的機関・医療機関)で裏取りする、体験談はその人の一例として受け止める、といった視点が役立ちます。

Q. 体験談はまったく参考にしてはいけないのですか?

A. 体験談を参考にすること自体は問題ありません。ただし症状の出方や経過には個人差があるため、ある人に合った方法が自分にも合うとは限りません。あくまで選択肢のひとつとして受け止め、最終的な判断は専門家に相談するのが安心です。

Q. 結局、どこで情報を確認すればよいですか?

A. まずは公的機関や医療機関などの一次情報で全体像をつかみ、SNSや体験談は参考にとどめるのがおすすめです。症状が長引く・繰り返す・悪化する場合は、自己判断を続けず皮膚科を受診してください。

※本記事は情報提供を目的としたものであり、診断・治療を目的とするものではありません。記載した数値はインターネットモニターによる自己申告アンケート(株式会社DeCoA実施・ワイズ製薬主体、調査期間2025年11月15日〜2026年1月27日)の結果で、回答者の主観に基づくものです。日本全体を代表するものではなく、医学的な因果関係や、特定の情報源が症状悪化の原因であることを示すものではありません。症状についての判断は、必ず医療機関にご相談ください。


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