周囲の人に脂漏性皮膚炎の理解してもらうためには

なぜ周囲の理解が必要なのか?

脂漏性皮膚炎は見た目に症状が出るため、誤解を受けやすい疾患です。

たとえばフケが付いているのを見て「不潔にしているのでは?」と思われたり、「うつる病気では?」と誤認されることもあります。

これにより本人が精神的なストレスを抱え、症状が悪化するという悪循環に陥ることも少なくありません。周囲の正しい理解と配慮が、患者さんの治療の一部とも言えます。

周囲の人に理解を
してもらうための伝え方

周囲の人に理解をしてもらうための伝え方

脂漏性皮膚炎を理解してもらうためには、まず本人が正しい知識を持ち、それをシンプルかつ誠実に伝えることが大切です。

正しい病気の説明をする

「これは脂漏性皮膚炎といって、皮脂が多い部位にできやすい皮膚の病気です。感染はしません」と端的に伝えることで、不必要な不安を和らげることができます。医師からもらったパンフレットや信頼できる医療情報サイトを一緒に見るのも効果的です。

生活への影響を具体的に話す

「かゆくて夜も眠れない」「人前に出るのがつらい」といった、日常生活への支障を伝えることで、病気の深刻さや苦労が伝わりやすくなります。

言葉の選び方に対する配慮を求める

「そんなの気にしすぎじゃない?」という言葉は、善意であっても否定的に聞こえてしまうことがあります。本人の気持ちに寄り添う言葉が、何よりの支えなるケースがあるため、心にチクりとした痛みを無視せず、素直に自分が感じたことを伝えてみましょう。

脂漏性皮膚炎は、ただの“肌荒れ”ではなく、心が悪影響を与える慢性疾患です。

周囲の人が患者の状態を受け止めることで、安心してストレス軽減からの症状緩和につながる可能性があります。

周囲の人に症状を伝える時の
避けた方が良い伝え方

周囲の人に症状を伝える時の避けた方が良い伝え方

脂漏性皮膚炎を他人に説明するとき、相手に正しく理解してもらうためには「どう伝えるか」が非常に重要です。

良かれと思って発した言葉が、相手に誤解や不安を与えたり、自分自身を傷つけてしまうこともあります。以下では、”避けた方が良い伝え方”について解説します。

自分を卑下するような表現

「汚くてごめんね」「ちゃんと洗ってるんだけど…」といった表現は、自分を守ろうとする気持ちから出てしまうことがありますが、かえって「不潔な病気なんだ」という印象を与えてしまう可能性があります。脂漏性皮膚炎は清潔・不潔に関係なく発症する病気ですので、堂々とした説明が理想です。

「気にしないで」と軽く済ませる

症状があるにもかかわらず、「そんなにひどくないよ」「気にしなくて大丈夫」と自分のつらさを軽視して伝えると、相手も同様に軽く受け止めてしまい、理解が得られないことがあります。必要以上に深刻になる必要はありませんが、「日によってかゆみが強くなることがある」など、実情を正しく伝えることが大切です。

専門用語や難しい医学用語を使う

「マラセチア真菌の増殖が…」など、医師から聞いた言葉をそのまま使ってしまうと、相手には伝わらないことが多く、逆に「難しそうで理解できない」と距離を取られることも。相手の知識レベルに合わせて、シンプルに「皮脂が多い場所に炎症が出やすい体質のようなもの」と表現するとよいでしょう。

相手に配慮を強要するような言い方

「ちゃんと理解してくれないと困る」「そういう発言、傷つくんだけど」といった、責めるような伝え方は、相手との関係を悪化させてしまう恐れがあります。理解してほしい気持ちは当然ですが、伝え方に思いやりをもつことで、相手も心を開きやすくなります。

伝えることは“教育”ではなく“対話”です。相手を説得しようとするのではなく、自分の状況を穏やかに、正直に共有することが信頼関係を築くカギになります。

無理に“分かってもらおう”としなくて大丈夫。“聞いてくれてありがとう”という気持ちが、最も伝わる伝え方なので、意識してみてください。

まとめ

脂漏性皮膚炎は、外見に症状が現れることで周囲の無理解を受けやすく、本人にとっては身体的だけでなく精神的にも負担の大きい病気です。

しかし、病気そのものは感染性もなく、特別な生活制限を必要とするものではありません。正しい知識と周囲の思いやりによって、患者さんの生活の質は大きく改善します。

大切なのは、誤解や偏見をなくし、患者さんが「話しても大丈夫」「わかってくれる人がいる」と安心できる環境をつくることです。そのためには、患者本人の伝え方も重要ですし、周囲の聞く姿勢・接し方もまた、治療の一部といえます。

脂漏性皮膚炎は、体質や生活環境、ストレスなどが複雑に関わって発症・悪化する疾患です。

『誰にでも起こり得る病気』であるという視点が、偏見を減らす第一歩です。症状よりも“その人自身”を見て、無理のない距離感で接していける社会になることを応援しています。