各ビタミンと脂漏性皮膚炎の関係性

皮膚の健康にはさまざまなビタミンが関与していますが、脂漏性皮膚炎との関連性が特に注目されているのはビタミンB群、ビタミンE、ビタミンDなどです。
これらのビタミンは、皮脂の分泌調整や皮膚の炎症抑制、酸化ストレスからの保護に関わる働きがあるとされています。
ビタミンB群

ビタミンB2やB6は、脂質代謝や皮膚の再生、炎症の抑制に深く関わっている重要な栄養素です。
これらが不足すると皮脂の分泌が乱れやすくなり、マラセチア菌の増殖を助長する可能性があります。実際に、ビタミンB2・B6の欠乏は、脂漏性皮膚炎のような症状を引き起こす要因として知られており、特に口角炎や鼻周囲の赤みといった典型的な部位に症状が出ることがあります。
ビタミンB群をしっかり補うことは、皮膚の代謝を整え、脂漏性皮膚炎の症状を和らげる助けになると考えられています。
ビタミンE

ビタミンEは、脂溶性ビタミンの中でも特に強力な抗酸化作用を持ち、細胞膜や皮脂に含まれる脂質が酸化するのを防ぐ働きがあります。
脂漏性皮膚炎においては、皮脂の酸化によってマラセチア菌が増殖しやすくなったり、炎症が誘発されたりするため、ビタミンEの存在は非常に重要です。
このビタミンは、いわば「細胞のボディガード」のような役割を担い、紫外線や大気汚染、ストレスなどによって体内で発生する活性酸素(フリーラジカル)という“内なる外敵”から、皮膚の細胞を守ります。
細胞膜の脂質が酸化されるとバリア機能が損なわれ、肌荒れや炎症が悪化しやすくなりますが、ビタミンEはこれを防ぐことで皮膚の安定を保つのです。
ビタミンD

ビタミンDは、皮膚のバリア機能や免疫システムの調整を担うビタミンです。ビタミンDが不足すると、皮膚の免疫バランスが崩れ、炎症が起きやすい状態に傾いてしまいます。
たとえるなら、ビタミンDは「肌の司令塔」のような存在です。皮膚という前線で戦う細胞たちに対して、「どこを守るか」「いつ炎症を止めるか」などの適切な指示を出すことで、過剰な免疫反応を防ぎ、皮膚の平穏を保っています。
この司令塔が不在になると、守るべきところが守られず、敵(=炎症や真菌)にすき間を突かれてしまう状態になるのです。
サプリメント・スキンケア応用に関する注意点
ビタミンやミネラルは、脂漏性皮膚炎の改善に有効な可能性がありますが、サプリメントを使用する際にはいくつかの注意点もあります。
まず、栄養素には“過剰摂取”による副作用のリスクがあるという点です。たとえば、ビタミンEを過剰に摂取すると出血傾向が高まる可能性があり、ビタミンDも高用量の摂取が続くと高カルシウム血症を引き起こすことがあります。
また、スキンケアとして外用ビタミン剤を使用する場合も、皮膚に刺激を感じることがあるため、使用前にパッチテストなどを行うことが望ましいです。
まとめ
脂漏性皮膚炎は、皮脂や常在菌だけでなく、体内の栄養状態とも密接に関係している可能性があります。特に、ビタミンB群、ビタミンD、ビタミンE、亜鉛といった栄養素は、皮膚の代謝や炎症の抑制に関わる重要な役割を担っています。
こうしたビタミンの適切な摂取は、脂漏性皮膚炎の予防や改善の一助となる可能性がありますが、その効果には個人差があり、過剰摂取によるリスクにも注意が必要です。
現段階では、食事や生活習慣の見直しといった基本的なケアとあわせて行う方法としてビタミンの活用を進めて行きましょう。
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上記のビタミンを多く含む食品としては、レバー、牛乳、卵、バナナ、魚類などが挙げられます。また、ビタミンDは日光を浴びることで皮膚でも合成されますが、魚やきのこ類からも摂取可能です。ナッツ類やアボカドにはビタミンEが豊富であり、亜鉛は牡蠣や赤身肉、海藻などに多く含まれています。
食事に関しては以下の記事を参考にしてみてください。